本日3/24公開
カンヌ国際映画祭批評家週間グランプリを獲得、
トロント映画祭ほか各国の映画祭で話題&評価された心理スリラー。
パニックムービーではありません。
監督はこれが長編1作目のジェフ・ニコルズ。
誰も気づかない、
誰も信じない——
この恐怖は
悪夢か、現実か
「レボリューショナリー・ロード/燃え尽きるまで」、ニコちゃん共演「バッド・ルーテナント」、
つまらなかったからレビュー書いてないけど、ヘルツォーク監督でデフォーも出演の
「狂気の行方」(DVDスルー)などの怪演俳優、大顔マイケル・シャノン。
妻、サマンサに「ツリー・オブ・ライフ」や公開中の「英雄の証明」、
30日公開の「ヘルプ 心がつなぐストーリー」と出演作続々のジェシカ・チャステイン。
田舎の工事現場で働くカーティスは、優しい妻と耳の不自由な娘と幸せな毎日を過ごしていた。しかしある日突然、恐ろしい大災害の悪夢にうなされるようになる。それを、実際に天変地異が起こる予兆と信じた彼は、避難用のシェルター作りに没頭していく。しかし、常軌を逸したカーティスの言動に周囲は戸惑い、愛する妻さえも怒らせてしまう。次第に自分が間違っているのかも知れないとの不安も膨らむものの、それでもシェルター作りを止められないカーティスだったが…。
目に見えないもので訴えるそこはかとなく漂う空気感
6/10(67点)
インディペンデントスピリットでは作品賞、監督賞ともにノミネートもされ
嫌でも期待が高まってた本作。
黄色い粘ついた雨が降り、竜巻と共に大嵐が起きるという悪夢を見てうなされる日々を送るようになる。
内面での悩みを抱え、全てを打ち明けていないにも関わらず心配し、支えてくれる妻をよそに
銀行の融資を受けてまで着々とシェルター作りと準備に心を捕われていくカーティス。
他人からみてもおかしいんじゃないか。 シェルターにこもってベッドでろくに寝ない、
夫はどうかなっちゃったのでは?そして言葉の話ない娘。
淡々としたシーンが続き、実際ことが起こるのが後半の30分という丹念さで、
いかにもハリウッドムービーのような大袈裟な演出でパニックムービーとして描くのではなく
災害よりも心理描写の方を中心に描く。
こんな時期だし3.11のこととどうしてもかぶって観てしまう。
用意周到、備えあれば憂いなし、スーパーで缶詰を大量に購入し、もしものためにガスマスクと酸素ボンベも購入し
着々とその日に備えていく。
あまりに淡々としてるのでラストはどうやってもっていくんだろう?と気になって観てた。
後半にさしかかったところで、どうやら結局はすべてこの男の妄想、妻の支えにより立ち直る
夫婦の愛の過程を描く物語なのかなと思いきや、そこで暗雲がたちまちたちこめ事実が証明される。
マイケル・シャノンは相変わらずの顔力で迫力凄いし、妻のジェシカ・チャステインもいい。
なんというか、観てる間、緊張感があるわけではないんだけど、これから起こるであろう
恐ろしい災害を想起させて そこはかとない嫌〜な空気感が持続する不思議な映画。
パニックする人々が逃げ惑い、主人公たちが助かるというご都合主義的ハリウッド大作はもうおしまい。
今、ちょうどいつ巨大地震が起こるかもわからないという危機感、不安感の中で生活してる
わたしたちが観ると何だかとても他人事じゃない気さえしてくる。
バルト9初日は満席。しかも、上映後もエンドロール後まできっちり皆さん座ってみてた。
凄い衝撃のラスト!!とか誰かが死ぬとか、「面白い!!」とかではないのになんだか
黙って2、3分座っていたい気になるような余韻ある作品でした。
シェルター作るまではしなくとも、出来る限りの出来る備えはやっぱりしとこうよ、うん。
渋谷ではシアターN、新宿ではバルト9にて公開。
パニックムービーに飽き飽きの人、ジェシカ・チャステインが気になる方、マイケル・シャインファンの方、
ぜひ劇場でどうぞ★
最初から最後まで静かで淡々としてるので睡眠十分にとってからの鑑賞が
TAKE SHELTER アメリカ 120min
3月24日より公開中〜
お天気悪いし寒いけど、皆さま楽しい週末を
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